積極的精神と言葉の重要性
「成功の実現」中村天風 著
オリンピックでの選手の活躍がニュースを賑わせている今日この頃。
フィジカルだけでなくメンタルの鍛え方も重要ですね。
そんな事を考えていて、この一冊を思い出したので、今日はメンタル面について。
本書の主張のうちの1つに、
「人生において積極的精神以上に大切なものはない」
というものがあります。
これ、単純なことのようで、実はとても奥が深いですね。
精神というのは、心と身体に大きく影響を及ぼす、というわけです。
そうであるなるば、人生においては常に精神を積極的(せきぎょくてき)に保つべきとのこと。
積極的精神を保つため、本書では6つの重要な心がけが記述されています。興味のある方は是非ご一読を。
ただ私自身、日頃上記6つの心がけをする上で、「常に」積極的精神を保つことの難しさを実感しています。
人間なので、どうしても「苛立ち」「心配」「嫉妬」など、暗い心持ちのときもあります。
そういったときにどれだけ、心がけを実践できるか。そこがとても重要だと思います。
なぜなら、精神が心と身体に大きく影響を及ぼす、ということは、良い場合だけでなく悪い精神状態も然り、だからです。
著者は、6つの心がけを守る上で「言葉」の重要性についても言及しています。
「言葉と気分というものが直接関係がある」とした上で、決して否定的な言葉や消極的な言葉を使わないことを意識すべきとしています。
意識が変わるから言葉が変わるのか、言葉が変わるから意識が変わるのか。
いずれにしても、「言葉」というのは本来、もう少し大切に扱われて良い気がします。
最近のニュースなんか見てても、言葉が粗末に扱われているように感じます。
言葉というのは、単なる意思疎通や情報伝達のツールの一つではない。脳の働きと密接に繋がっているわけです。よって、自分の発した言葉や、他人から聞いた言葉が、脳の働きに影響を及ぼす。そして思考や行動に影響を及ぼす、といった具合です。
それほど、言葉には本来力があるのではないでしょうか。
よって言葉を発する時には、よく吟味する必要がある。
これは、自分だけでなく、周囲の方々にも影響を与える可能性があるからです。
例えば、他人に言われた言葉がきっかけで、この上なく幸せを感じたり、自殺したりするわけです。
言葉は、受取側がどう解釈したかが大事になります。そこまで深く考えずに発言した言葉でも、それを言われた人、聞いた人にはとても大きな影響を与えることがある、ということです。
どうせなら良いパワーを持った言葉を発したいものです。
そうやって発する言葉が、自分や他人の「人生」に大きく影響するわけですからね。
この言葉のパワーをうまく利用していくことこそが、人生の肝なのではないかと、個人的には思ったりもしています。
情報社会の中、多くの「言葉」が溢れています。SNSの発達により、思ったことをすぐに言葉に変換し、発信できるしくみも広がりました。
そのような社会だからこそ、言葉にはより一層気をつけたいものですね。