「夢」の大切さ
「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット著
メディアでも一時期有名になりましたね。インパクトのあるタイトルですし、それだけ関心が高い、ということですね。
「教育→仕事→引退」という3ステージの生き方の終焉。
本書では、いくつか新たな「人生のステージ」が紹介されています。
様々な前提条件の崩壊、テクノロジーの発展、そして長寿化…
そんな大変革の中で生き残るのは、今も昔も「変化に順応する者」ですね。
今までの常識はこれからの未来において、非常識になるかもしれない。
逆に、今までの非常識がこれからの常識になるかもしれない。
いずれにしても、世の中を冷静に観察し、変化すべきところを変化させていく必要がある。
さもなければ、まさに「茹でガエル」のように、知らず知らずに大変なことになるのかもしれませんね。
では、どうやって生きていくのか。
誰を参考にすべきなのか。
個人的な考えとしては「過去のロールモデルは参考にすべきではないし、かといって誰か新しい生き方をしている人をまねるべきではない」と思っています。
大事なのは、自分の興味のあることにとことんハマる、ということ。
本書の中では、100年ライフにおいて「家族と友人、スキルと知識、健康と活力などの無形の資産を充実させることの重要性が高まり、そのための投資が必要になる」(本書310ページ)と記載されています。
そこに私は、先に述べた点を付け加えたいのです。
100年時代だから何かスキルをつけよう!でも何を学ぼう…?とりあえず、何かお金になりそうなスキルを探そうか…
こんなロジックになる方がチラチラでてくるのではないかと危惧しています。
人は、生きていればいずれどこかで壁にぶつかります。そんな時に壁を乗り越えられるかどうかは「いかにその物事に熱中しているか」「いかにその物事を愛しているか」だと思っています。
なので、そう考えると、先の「お金になりそうだから」といって始めた勉強は、絶対に長続きしないのです。
だから、とにかく夢中になれることを見つけて、ハマりまくる。そうすることで、自分にしかない「価値」がうまれる。
では、そういった自分の価値がお金に繋がらなかったら?
私は、そこについてはテクノロジーの進化が解決してくれると考えています。
自分の好きなことが価値として認められるなら、それをお金に変換する技術があれば良いわけであって。
その方法というのは、意外と既に多く存在していますし、新たな方法もどんどんでてきています。
例えばICOなんかは、現段階では色々と問題はありますが、個人の価値をお金に変換するツールとして期待できます。
ただ、人生が50年だろうと100年だろうと、1番大切なのは「夢を持つこと」だと思います。
これについては、孫正義さんの話がとても心に残っていますので、紹介します。
「自分の持った夢に、自分の人生は、概ね比例する結果をうむ」
「自分の夢も明確に持たずに、自分の人生に対するビジョンも持たずに、ただ生きていくために給料をもらいに行く。『でも現状それしか仕方ない』と言ってる間に人生はあっという間に終わる」
まさにその通りであると思います。100年ライフのを生きる上でのツールについてはいろんな情報が溢れています。
「どうすればお金に困らず生きていけるか」「100年をどう生き抜くか」
それはもう確かに大切。大切なんですが、やはり、夢という「自分の人生のビジョン」こそ、人生における最も重要なエネルギーだと思います。
「自分の持った夢に、自分の人生は、概ね比例する結果をうむ」(孫正義氏)